顔晴る(がんばる)

 自然と調和した食をいただいていると、肉体は健康になり、こころは調和的になってきます。嫌いな人はいなく、すべての人を好きになって、人の良いトコロがたくさん見えてきます。
 人の問題点ばかり見える人というのは、血液がキタナイ人ですから、むしろ反省するのは自分自身であると気づく必要があります。とはいえ、よいトコロと問題のあるところは両面性もありますから、よいトコロだけ見えて問題点が見えないというのではこれもまた視野狭窄であるのです。
 「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも、ぜんぶわたしがわるいのよ」と言った噺家がいました。何か問題が起こると、悪いのはアイツだ、コイツだと批判を繰り返す人とは正反対です。
 問題が起きた時、すべて自分のせいだと自虐的になるのもよくありませんが、何か自分に問題があったろうと顧みることはとても大事なことです。陰陽でみれば、人のせいにばかりする人は極陽性、自虐的になりすぎる人は極陰性です。心の状態もまた中庸でバランス感覚をもつことが健康的であるのです。
 笑顔は最高のお布施というのは、仏教の教えです。お布施はカネばかりではないのです。
 多くの望診相談をさせていただいていると、病気が治る人と治らない人、それぞれに共通的なことがいくつかあります。そのひとつに、自然な笑顔があります。作り笑いではない自然な笑顔が出る人は病気が快癒されやすいのです。もちろん笑顔だけでなく他の要素もいくつかあります。それでも笑顔というものは、他の要素に増して意味深いものであると感じます。一昨年教えていただいたコトバに顔晴る(がんばる)という言葉があります。とてもよい真意のついた言霊です。