平成は脳疲労と腸疲労の時代

 ひと月遅れて今年最初のブログです。今年もどうぞよろしくお願い致します。
 平成も残すところ三カ月余り。いよいよ今年は新しい時代への仕切り直しの時となりそうです。
 平成の三十年は様々なことがありました。大きな変化の1つが情報革命だったと思います。インターネットの普及で多くの人がもの凄い量の情報を瞬時に得ることが可能になりました。「念ずれば通ず」と云われますが、現代は「スマホれば通ず」といった方がいいかもしれません。しかし、スマホで本当に通じているかというと、感情を伝えることはなかなか至難な所もあり、いくらスマホ時代といっても、人と人が心底通じ合うというのはいつの世でもそう簡単なことではないようです。
 それより何より、情報革命は私たちの脳に情報洪水を引き起こしました。私などは、ダレよりも自分の脳のキャパ(許容量)が少ないのをわかっていますから、過剰な情報は入れないことに徹しています。本当に心身が欲するところの情報をしっかり頭と体に刻み込むことの方がいかに有益かは、多くの先人が伝えるところであり、私自身も身につまされて納得するところです。
 脳はこの情報洪水を真面目にもせっせと処理しようと頑張りますから、その結果として脳疲労を引き起こしてしまうのです。一時的な脳疲労であれば、寝て起きれば疲労が取れるのですが、慢性的な脳疲労になると、まずは食が乱れます。どんな食べ物であっても、食べることそのものが一時的に脳の疲労が取れたような錯覚を起こさせます。脳疲労時の多くの場合、白砂糖や人工甘味料、人工的な添加物にさらされた食品を摂ることが一般的です。さらに、そのような食品はゆっくりよく噛んで食べるものはなく、サッと口を通って胃と腸に入るものばかりですから、結果、飽食となって脳疲労から腸疲労へと転移していくのです。更にさらに、睡眠薬や精神薬などのクスリに頼るようになると、脳疲労を改善するのではなく、疲れを無かったことにしてしまいます。疲労がとれぬまま、食と生活を変えずに、今までの脳疲労と腸疲労を勃発させた生き方を続けていきますから体の細胞は悲鳴を上げます。これが細胞疲労です。
 現代人は細胞から疲れています。まずは脳疲労と腸疲労を改善することです。その「はじめ」に断食があることは、このコラムを継続して読んでいてくれている人には、文中よりわかっていることです。筋肉が疲労したならば休ませれば回復するように、腸が疲労したならば、断食をすれば腸は回復してくるのです。腸と脳は一蓮托生です。腸の疲労が取れると不思議と脳の疲労が取れてきます。そして、脳を休ませれば腸の疲労回復は早まりますから、情報を断つことは疲労回復に相乗効果があります。
 断食中は胃腸だけでなく頭を休めることがとても重要であるのです。
 平成は多くの人々の疲労が蓄積した三十年でした。日本人の多くが背伸びをしてきたのが平成でした。次の世も、多くの人々の想い描く時代が到来します。私たちにとって必要な道が用意されています。さあ、それはどんな時代か? もう間もなくその扉が開きます。